ROLEXのオーバーホール・修理 おすすめ修理店【時計業界人の目線】

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ロレックスはメンテナンスをしていないければ必ず不良が生じます。

急に動かなくなった。精度のズレが大きい。翌日止まっているなど様々な症状が生じるため、メンテナンスをせず一生使用するとはできません。

いざ修理をしたくても知識がなく、オーバーホールなのか修理なのかわからない方も多いかと思います。

私は現在も時計業界にて仕事をしていますが、特に修理に関しては知識がない人多いです。問題なのは、モデルや年代、修理内容によって修理依頼先を選択すべきなのです。

しかし購入店などの販売員も売るための商品知識はあっても修理の知識は乏しく、もちろん修理の相場もご存じない方が多いです。

ゼンマイの価格っていくらか聞いてみてください。メーカーや民間修理会社によって答えは違いますが、どちらも説明できる人はほんの一握りと思います。

おすすめ修理店を比較しているサイトなども多々ありますが、アフィリエイトのため紹介すれば報酬がもらえるのでホームページに書いてある内容を表面だけ切り取ってオススメと評価していたりします。

アフィリエイト

例えばオーバーホールの基本料金だけを比べ、この店は安いと紹介したりしていますが、実際はモデルによって金額が違ったり、ゼンマイ代や歯車代が異常に高かったりと、実際に安い修理店ではなかったりします。

もちろん知識がないと気づけないと思うので時計業界で働く私の目線で皆様に正しい選択ができるよう説明いたします。

時計業界で働く私

ROLEXの不良原因とは?

ロレックスで何かしら不良が生じる原因は2つ『ムーブメントの油切れ』『内部パーツの劣化・摩耗・破損』となります。

どちらも分解を要するため、オーバーホールで処置になることがほとんどです。つまりロレックスのメンテナンスとは、ほぼオーバーホールを行うことになります。

オーバーホールとは分解掃除という意味で、ムーブメントを全て分解し、各パーツを洗浄後、油を注しながら組み直す作業となります。もちろん不良パーツは組み直すときに新しい部品を使って組み直します。

『ムーブメントの油切れ』について

ムーブメントの油は使用環境や使い方で変わりますが、2~3年で油は劣化や汚れが生じるため、早ければ2~3年で油の状態が悪くなったことで動かなくなることがあります。

ROLEXは2015年6月までに購入した商品はメーカー保証が2年です。2年を過ぎると油の状態によって不具合が生じる恐れがあるため2年間しか保証が付いておりませんでした。
当時はOMEGAもFRANCK MULLER、IWC、PANERAI、TAG HEUERなど、ほとんどのブランドが2年のメーカー保証となっておりました。

現在は各メーカーが顧客情報やメーカーのブランドイメージを強くするため長い期間を設けていますが、実際に5年保証のロレックスも3年目で点検したら油の状態は悪くなっておりテンプ(振り子の役割)の振りなども弱くなっていることは確認済みです。

rolex

最近ロレックスのオーバーホールは10年大丈夫のような話をお客様から聞きますが、恐らくメーカーサイトでオーバーホールは10年以内に行うのを推奨と記載があるため、10年大丈夫と勘違いされていると思います。不具合がでなければそれでも良いのですが、油切れはしているため、実際にオーバーホールを出したときに部品が多々傷んでいる可能性は高くなります。

メーカーでオーバーホール後の保証期間は2年間です。10年保証ではありません。理由はやはり油の状態よって不具合が生じるからですね。

潤滑油はどうしても状態が悪くなっているため、2~3年以上経過しておりますとオーバーホールで案内になってしまうことが多いです。

※もちろんメーカー保証がある内はメーカーに出しましょう。メーカーは言わないかもしれませんが、オーバーホールにて処置してくれてます。

『内部パーツの劣化・摩耗・破損』について

不良が生じる原因の2つ目はパーツの劣化・摩耗・破損です。例えば動力源であるゼンマイ(バネ)が切れてしまったや、輪列部の歯車が摩耗しており輪列部で止まり。巻上関連パーツの摩耗により自動巻機能が正常に行えていないなどです。

ゼンマイや歯車など内部パーツは消耗部品です。一生使用できる部品ではありません。ゼンマイも早ければ3年で切れときは切れます。

ゼンマイ交換にしても内部に組み込まれているため、もし油の状態がよくても結局分解しないと交換ができないためオーバーホールと同じような作業が伴っていますので、パーツ代とオーバーホール代がかかってまいります。

パーツ

ロレックスのオーバーホールはメーカー(日本ロレックス)か民間の時計修理店どっちがいい?

ロレックスも様々なモデルがあり、また年代によっても修理の内容は変わってくるため、答えは求める修理の内容によって異なります。
今回はメーカーへ依頼する時と民間の修理会社依頼する時のメリット・デメリットをお教えいたします。

メーカー(日本ロレックス)の場合

Meritメリット

…完全な修理をご希望でしたら日本ロレックス!!!もちろん完全な修理をお求めの場合、費用が高くなる恐れがありますが、全パーツを用意できる日本ロレックスへ依頼するのが望まいです。

ロレックスは外装部のパーツ交換が必要な修理はメーカーが望ましいです。外装部のパーツは純正パーツの供給がほとんど出回らなくなっているため、外装部のパーツ交換が伴う場合は内容にもよりますがメーカーへご依頼するのが賢明です。

Demeritデメリット

日本ロレックスもメーカー品質を保つために、必要なパーツは交換となるため、年代によっては針や文字盤、ケース、ブレスレットなど必要に応じて交換にて案内となります。パーツ全て新品に交換すれば品質はもちろん改善されますが、年代によっては針や文字盤を交換することで、中古市場で価値が下がるなどもございます。例えば赤サブなどは文字盤交換されると普通のサブマリーナ文字盤になってしまうため価値が大きく下がります。

また現在では針や文字盤がトリチウム夜光を使用しているモデルは、交換になってしまう可能性が高くなっており、トリチウムを使用している方が価値が高かったりします。

日本ロレックスでは劣化が見られるパーツを交換せずにオーバーホールをして頂けません。例えば針や文字盤も夜光が劣化しているため、夜光片が落ちて再修理になるなどの原因から交換が必要と判断した場合は必ず交換になってしまいます。時計の状態によっては望まない内容まで交換が必要になる場合がありますので注意が必要です。

Demerit 2デメリット 2
日本ロレックスは、年々修理費用が上がっており、スタートで8万円や9万円からになる商品がほとんどになっていますので交換パーツを含むと基本的に10万円オーバーです。スタート料金が高いため、定期メンテナンスの依頼で状態が良かったとしても高い費用がかかります。

費用を抑えたい場合や変えたくない外装パーツがある場合は時計修理業者を選んだ方が非常にリーズナブルに出来ることがあるので、時計修理会社も選択肢に入れるべきです。

時計業界で働く私

民間の時計修理店の場合

Merit 1メリット 1

オーバーホールの基本料金が安い。モデルにもよりますが、スタートで5万円以上の差が生じるため、時計の状態にもよりますがメーカーよりかなり安くオーバーホールのができてしまうことがる。

Merit 2メリット 2

納期が早い。メーカーは全国の依頼状況にもよりますがだいたい1か月半程度は要しますが、早い時計修理店では3週間前後で完了してきます。

Merit 3メリット 3

交換したくないパーツを相談できる。メーカーはロレックス品質を保つため針や文字盤なも必要と判断したら交換されてしまいますが、未交換でオーバーホールの対応が可能。

ロレックスを時計修理店にお願いする時の注意事項

時計修理店も非常にたくさんあるうえ、時計の修理のことは知識がないためどこを選べばいいのかよくわからないと思います。

時計修理会社を比較しているサイトなどもよく見かけますが、アフィリエイトのため紹介すれば報酬がもらえるのでホームページに書いてある内容を表面だけ切り取ってオススメと評価していたります。

例えば修理実績の年間本数が多いとホームページに書いていても、実際は電池交換などが多くオーバーホールの数は少ない場合、また本当にそれだけの件数を行っているのか確認のしようがありません。

また修理会社のオーバーホールの基本料金だけをホームページで見て、修理会社比較をして安いなどと紹介しているサイトもありますが、オーバーホールの基本料金が安いところは部品代が非常に高かったりすることが多いです。先程説明したようにゼンマイ代がたかかったり、歯車の金額が高く結局部品代で高くなっていることもございます。

時計修理店を選ぶにあたって必要なのはオーバーホールの技術力研磨の技術力純正パーツの使用パーツの価格納期かと思います。

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これらを時計修理会社さんのホームページから判断するのは非常に困難です。理由は時計修理店のホームページを見ても実例があまり掲載されていなかったり、修理の詳細がなく合計の金額だけ記載していたりする会社が多いため、パーツの相場などまったくわからないと思います。

技術力も1級技能士だから腕がいいわけではありません。
働いてきた環境にもよりますが、何年も経験を積んだベテランの方が本当に技術を持っています。
時計業界で働いている私が実際に経験した、または仕事で依頼したことがあってお勧めできる時計修理店を紹介します。

時計業界で働く私

ロレックスのオーバーホールにおすすめの時計修理店の紹介

時計修理専門店CIEN(シエン)

こちらのお店は元日本ロレックスの技術者や純正パーツ使用にて対応してくれます。技術力は何度も出しているので確認済みです。料金設定も安く、特に新品仕上げ(研磨)は専任の研磨技師が対応されているので、本当にすごいです。

主に交換が必要なパーツ代によってオーバーホール代は変わってきますが、パーツ代も良心的です。純正パーツを使用されているので、部品によっては高くなることもありますので、まずは見積りを依頼するところからですね。

もちろんCIEN(シエン)さんでオーバーホールをしても、今後日本ロレックスへ依頼することはもちろん可能です。

CIEN(シエン)さんに関しては、私が説明しなくてもホームページを見れば他社より修理実例の金額詳細や納期など、選ぶにあたってほしい内容が明確に記載されているので納得できると思います。

CIEN(シエン)さんは自社で行っているからできる価格かと思います。私は時計業界で働いていますが、販売したロレックスの修理依頼があると販売店は主に提携している修理会社へオーバーホールを依頼し、もちろんオーバーホール料金とパーツ代に利益を載せて案内するため、直接時計修理店へ依頼する方が早くて安くなることがほとんどです。

購入店だからと安心していると、メーカーより高い金額を案内されていることもあるので要注意です。

五十君商店

昔からあるお店で時計の修理や時計工具など販売しているお店です。一般のお客様分や時計店の修理も行っています。

対応しているブランドが多く、幅広い修理対応をしてくれます。

ロレックスのオーバーホールも安心してお願いできます。特に1980年より古いロレックスなどはお願いしたいイメージです。どうしてもパーツがなくなっている場合は修理できないお店も多いですが、社外品でよければパーツがなくても製作にて対応していただける場合があります。

2位の理由は価格と納期。価格はオーバーホールの技術料が相場より1~2万円ほど高い点、研磨も希望なら22,000円からとなるためちょっと高いです。

納期は修理期間は約3週間前後ですが、見積りに2~3週間ほどかかるのでトータルでまぁまぁ時間を要します。見積りは1週間程度なら修理会社では早い方のイメージです。

WATCH COMPANY

WATCH COMPANYさんは2003年からメーカー勤務者らで独立した修理会社さんです。時計やの修理も多くこなしております。年間2万本以上の対応本数です。そして納期が最短の場合は約2週間というのがうれしいところです。※多少遅れることはあります。

価格もリーズナブルなため、納期・コスパは文句ありません。

連絡の遅さが多少気になる点です。

オロロジャイオ

1級時計修理技能士、2級時計修理技能士が在籍しており、経験年数10年以上の技師が対応してくれるため、質の高いメンテナンスをしてくれます。アンティーク時計の修理なども数多く行っております。特にアンティークモデルは値段が高くなりがちなため、技術料の設定が安いオロロジャイオさんお願いするのがいいと思います。

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