OMEGAという名前を知らない方はいないぐらい有名なブランドとなり、使用している人も多いかと思いますが、不良が生じて心配している人も多いのではないでしょうか。
時計の修理はニッチな業界なので、知識を持っている人は非常に少なく、正直時計の販売員はほとんど修理の内容についてわかっていない方が多いです。また正規販売店のスタッフは、民間修理会社のことをほぼわかっていないため、比較してのご案内ができないかと思います。
もちろん正規店でオーバーホールを依頼して頂いても大丈夫ですが、安く修理したい。または年代によってはメーカーでオーバーホールしたことで当時のオリジナルパーツを交換され価値が下がってしまうのを避けたい方は民間の時計修理店を選ぶ選択肢もありかと思います。
もちろん民間の時計修理店も多々あり、どこがいいのか判断が付かないと思います。
時計業界で働く私からOMEGAを出すにあたりチェックするポイントをお教えします。
この記事では、以下のことについて解説しています。
オメガはオーバーホールが必要?
オメガのムーブメントには油を注しており、良い油の状態を維持し部品の状態も保つことで性能を維持することができます。一般的に油は2~3年経過すると劣化・汚れなどが生じてくるため、不具合がなくても3~5年にオーバーホールという分解掃除を行うのが望ましいです。
オメガ正規店と修理専門店のオーバーホール料金比較
正規店(メーカー)のオーバーホール費用は下記表の金額となります。
オーバーホールの料金は昔に比べると値段は高くなっていますが、メーカーは2023年1月10日受付分より大きく修理費用が値上がりしました。
3針自動巻きのシーマスターは
¥70,400 (¥64,000) ¥105,600 (¥96,000)へ
クロノグラフモデルのスピードマスターなどは
¥95,700 (¥87,000) ¥135,300 (¥123,000)へ
昔10万円前後で購入した人もいるかと思いますが、購入価格より高くなってしまう状況です。
もちろんオメガの相場も上がっているため、昔10万で買った時計もだいぶ値上がりしています。
例えば型番3510.50のスピードマスターは、安ければ10万円前後で購入した人もいると思いますが、現在中古で売っている価格は約30万前後と非常に値上がりしています。
そのため昔の相場のままでいると維持費は大変ですが、価値も上がっているので、ある程度の維持費用は必要ではありますね。
民間の時計修理店の場合、スタート料金が安いため修理費用を抑えたい人は時計修理店を選択すべきでしょう。
価格比較表
シエン | 五十君商店 | ウォッチカンパニー | |
---|---|---|---|
クオーツ | 25,300円 | 27,500円 | 22,000円 |
自動巻き(3針モデル) | 25,300円 | 38,500円 | 25,300円 |
自動巻き(クロノグラフ) | 33,000円 | 44,000円 | 38,500円 |
時計修理業者を選ぶ際のポイント
料金
民間の時計修理店では、オーバーホールの基本料金は2万円~6万円ほどと幅が広くお店によって異なります。
高いから技術料力があるわけではありません。オメガはメーカーの修理費用が比較的に高いため、オーバーホールの基本料金が高く設定されていても安く感じてしまうかもしれませんが、適性価格のお店にお願いしないと損をします。
オーバーホールの技術力
もちろん安くて技術力が良い方が皆様いいと思いますが、技術があるかどうかは正直ホームページでは判断付きません。
腕がいいかどうかは本来は実際に依頼しないと判断は困難ですので、口コミや紹介などが参考対象になるかと思います。
※ホームページに書いてある口コミは自作自演があるため参考になりません。
また年間何万本対応とか書いてあっても電池交換も含んでいる恐れがあります。一人でできる本数は決まっているため、実際に何万本も行っていると会社は技術者も多いかと思いますが、全員が腕のいいスタッフに当たるとは限りません。
また1級時計修理技能士などの資格も参考程度に考えて頂いた方が良いです。
1級を持っていても実際に経験を積んでいる方と比べると腕の差は歴然です。
※時計技能検定は国家資格ですが、資格を得ただけでは経験を積んだ人と比べて技術力や応力は劣ります。
研磨の技術
オメガは基本的に鏡面仕上げやヘアライン仕上げを組み合わせたモデルが多く、他ブランドより比較的磨くのが難しいモデルが多いです。
メーカーはライトポリッシュのみのため、クオリティの高い研磨を希望の場合は時計修理店を選ぶ必要がありますが、難しいモデルほど研磨の技術力に差が生じるため、時計修理店の研磨の実力は確認しておいた方が良いですね。
時計技術者は資格や学校に通っている時にオーバーホールの勉強と研磨についても学びますが、オーバーホールも研磨もどちらも一流という技術者非常に少なく、まずいません。中途採用でもであったことがありません。多分自分で独立するんでしょうね。
そのため、オーバーホールは上手くできても、研磨が苦手な人はたくさんいます。そのためお店によっては研磨技師がいるぐらいです。
時計修理店の研磨の実力と価格はモデルによって異なるため要確認です。
オーバーホールの期間
人気店はご依頼状況によって納期がかかることはしょうがないですが、基本的に予定納期はわかるので、教えてくれない時計修理店は要注意です。
見積りは約1週間程度(2週間以内はマスト)、進行して約4週間前後が基本かと思います。
純正パーツの使用
時計修理店が純正パーツを使用しているのか要確認です。
オメガはコーアクシャルモデル以外は比較的に汎用ムーブメントを搭載していることが多いため、パーツを用意できる修理会社は多いかと思いますが、モデルによっては入手できないモデルもあるため念のため確認しておきましょう。
コーアクシャルモデルの場合は時計修理店では困難なお店や、できても高額な場合、保証がまともに付かないなどもあるため、保証内容やパーツの手配ができるかなど確認しておいた方が良い>です。
保証期間
機械式時計は精密機器のため、腕に着けて腕を振ることで初めて不良が発覚することがあります。
精度が許容範囲に収まっていない場合や油流れなどもございます。そのため保証期間が付いているかは要確認です。
一般的に1年間が普通なので、1年あるかどうか確認してください。
※アンティークは6か月になるところが多いですが、年代からして致し方ないです。
時計修理業者のおすすめランキング
オメガを修理・オーバーホールするなら「時計修理専門店CIEN(シエン)」
こちらのお店は元日本ロレックスの技術者をはじめ、メーカー修理部門出身者、1級時計修理技能士など20年以上の実績を持つ経験者様がいらっしゃいます。技術力は何度も出しているので確認済みです。料金設定も安く、特に新品仕上げ(研磨)は専任の研磨技師が対応されているので、本当にすごいです。
主に交換が必要なパーツ代によってオーバーホール代は変わってきますが、パーツ代も良心的です。純正パーツを使用されているので、部品によっては高くなることもありますので、まずは見積りを依頼するところからですね。
もちろんCIEN(シエン)さんでオーバーホールをしても、今後オメガのメーカーへ依頼することはもちろん可能です。
CIEN(シエン)さんに関しては、私が説明しなくてもホームページを見れば他社より修理実例の金額詳細や納期など、選ぶにあたってほしい内容が明確に記載されているので納得できると思います。
CIEN(シエン)さんは自社で行っているからできる価格かと思います。私は時計業界で働いていますが、販売したオメガの修理依頼があると販売店は主に提携している修理会社へオーバーホールを依頼し、もちろんオーバーホール料金とパーツ代に利益を載せて案内するため、直接時計修理店へ依頼する方が早くて安くなることがほとんどです。
購入店だからと安心していると、メーカーより高い金額を案内されていることもあるので要注意です。
オメガを修理・オーバーホールするなら「五十君商店」
おすすめポイント
昔からあるお店で時計の修理や時計工具など販売しているお店です。一般のお客様分や時計店の修理も行っています。
対応しているブランドが多く、幅広い修理対応をしてくれます。
オメガのオーバーホールも安心してお願いできます。特に古いオメガなどはお願いしたいイメージです。どうしてもパーツがなくなっている場合は修理できないお店も多いですが、社外品でよければパーツがなくても製作にて対応していただける場合があります。
2位の理由は価格と納期。価格はオーバーホールの技術料が相場より1~2万円ほど高い点、研磨も希望なら22,000円からとなるためちょっと高いです。
納期は修理期間は約3週間前後ですが、見積りに2~3週間ほどかかるのでトータルでまぁまぁ時間を要します。見積りは1週間程度なら修理会社では早い方のイメージです。
オメガを修理・オーバーホールするなら「時計修理専門店WATCH COMPANY」
おすすめポイント
WATCH COMPANYさんは2003年からメーカー勤務者らで独立した修理会社さんです。時計やの修理も多くこなしております。年間2万本以上の対応本数です。そして納期が最短の場合は約2週間というのがうれしいところです。
※多少遅れることはあります。
価格もリーズナブルなため、納期・コスパは文句ありません。
問い合わせ後の連絡の遅さが多少気になる点です。
【まとめ】オメガを末永く使っていくために
オメガは定期的にオーバーホールというメンテナンスがどうしても必要になってまいります。
車と同じで古い年代になればなるほど修理費用も高くなる可能性があるため少しでも維持費は安く抑えていところです。また現在はオメガの価値が高騰しており、新品の販売価格も昔の相場ではありません。メーカーのオーバーホール費用も高くなっており、機械式時計の場合は10万円以上は必ずかかります。
昔10万円代や20万円代で購入されている方も多いと思いますので、修理費用に躊躇されるかと思います。
時計の状態によって修理費用は変わりますが、時計修理店の方が安くオーバーホール出来ることが多いので、一度時計修理店さんに見積りから相談するのが望ましです。
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